売却するのはオリンピックの前と後でどっち?

マンションやアパート、一戸建てを売却するとしたらオリンピックの前の方がいいのでしょいうか?

オリンピック前だから不動産が高くなっていると言われていますが、それが本当だとするとオリンピック後に暴落する可能性があります。

オリンピックと不動産価格は本当に関係があるのか、見ていきましょう。

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オリンピック開催と不動産の相場は関係ある?

不動産の価格は数年前と比較するとかなり高騰していると言われています。

それはどうしてなのでしょうか?なぜ、オリンピックがあると不動産の価格は高くなったり安くなったりするのでしょうか?

ここでは、不動産の価格がどのような要因で上がり下がりするのかを考えていきます。

不動産価格の高騰の背景

不動産価格の増減は影響する要因が多く、一概には言えませんが主に下記のような理由が大きく影響していると言われています。

不動産価格への影響
  • 東京オリンピック開催の決定
  • アベノミクスによる金融政策
  • 建築費の上昇
  • 相続税対策による不動産購入の需要

東京オリンピックの開催が2020年7月に決まり高揚感が高まり、アベノミクスによる金融緩和政策も手伝って、日本の景気は好調を維持しながら、株価も不動産価格も高値となっています。

新築マンションの価格においては建築費の急激な上昇も重なって価格上昇が収まる気配は見えず、首都圏の新築分譲マンションの平均価格は5400万円と一般サラリーマンには手を出しにくい価格となっています。

東京オリンピック開催の特需を見込んで海外の投資家の爆買いもあり、さらに富裕層の相続税対策として、マンションなどの不動産物件は課税対象価格が路線価で評価される為、節税対策として高額物件でも取引需要が落ちないのが大きな要因です。

一時的な値上がり?

しかしながら、マンションの空室率は増加してきています、

土地単価の上昇に加えて、建築費の高騰による仕入単価のアップにも関わらず、マンションの供給業者は物件供給量をそれほど下げていないので、国内不動産物件は過剰供給の状態にあるのは否めません。

今の現状はリーマンショック後の停滞期を乗り越え、アベノミクスによる金融緩和をバックにオリンピック特需期待に沸く不動産バブルの状態にあると言えます。

前述したように、オリンピック以外にも不動産価格が高騰している理由はたくさんあるため、オリンピックが終わったから一気に暴落するということは必ずではないと思います。

ただし、需要と供給のバランスから将来的には価格が下る可能性は大きいと考えたほうがいいでしょう。

株価と不動産価格

では、株価と不動産の価格はどのようにつながっているのでしょうか?ここからはその関係について見ていきます。

景気・株価・不動産の価格のつながり

景気が良くなると株価は上がり企業収益も回復し、給与、賞与がアップすることにより可処分所得が増えて消費が拡大するのが景気回復の基本パターンでした。

しかし、今回のアベノミクスによる景気回復は一般サラリーマンには実感があまり感じられない景気回復となっています。

確かに、失業率は低下し、上場企業の多くはボーナス支給額が増えていますが、日本の企業の大部分である中小企業ではボーナス支給額がアップ、又は基本給がベースアップして年収が増えた会社はそれほど多くはありません。

国民一人当たりの可処分所得が増えていないのが現在の日本の状況です。

景気の回復により株価は上昇し、それに伴って不動産価格も連動して上がる傾向があります。今回も、株価の上昇に伴って不動産価格も上昇しています。

平成初期のバブルとの違いは?

しかし、過去に経験した昭和から平成初期における不動産バブル期の価格上昇に比べ、各々の不動産の特性により上昇幅に大きな差が出ています。

例として挙げると、以下のような場所は価格の高騰が続いています。

価格が高騰している所
  • 東京オリンピック施設エリアの湾岸部など特需期待のあるエリア
  • インバウンド需要上昇期待の商業地
  • 交通利便性、教育等の環境性の高い住宅地エリア

一方で、下記のような立地の場所は不動産価格が下がっているところも増えています。

価格が下落傾向の所
  • 郊外型でバス、車による交通手段が必要な住宅地
  • 同じく郊外型で小、中規模の商業施設用地

不動産ファンドの動きから見る過熱感

ポテンシャルの高い不動産物件には不動産ファンドからの積極的な買いが入り、直接利回りが3〜4%の大型不動産の売却事例が増えています。

投資資金にはファンド資金で有れば投資家への利払いが必要です。

又、資金を借り入れての投資で有れば金利がかかります。

長期的には金利の上昇の可能性が有りますし、空室率も上昇傾向にあります。
つまり、長期的に保有して月々のテナント収入(家賃収入)で利益を上げるのではなく、現在の不動産投資利回りでは、投資物件価格の上昇を踏まえた、売却出口戦略を織り込んだ投資戦略を取らざる負えない状況であると言えます。

このような状況から見て今の不動産価格は過熱感が強くなっていると言えます。

株価と不動産価格の関係まとめ

一般的に不動産価格の上昇は、株価の上昇に比べて1〜2年程遅れて上昇して来ます。

それは、不動産は流動性が低く、株式に比べて投資資金が不動産に向かうタイムラグがあるからです。

ただ、今回のリーマンショック後のアベノミクスによる不動産価格の上昇は、2020年の東京オリンピック特需期待による上昇要因、インバウンド需要期待の多い商業地物件の上昇要因等、プラス要因が複合して加味しています。

その為、個別物件特性による上昇の差は大きいですが、株式市場の上昇要因よりも、不動産市場の上昇要因圧力の方が強いと言えます。

日本は高齢化・人口の減少が進んでいく

日本の国内生産力をアップするには、又、維持していくには労働力の確保、そして労働力の生産性のアップが必要です。

その為の基本的な要因として、労働力となる人材が揃っていなければなりません。

労働力人口の維持が必要で有りますが、日本は今超高齢化社会に突入しています。

65歳以上の人口が21%を超える社会が超高齢化社会です。

さらに今後の日本では出生率の低下により、更に超高齢化が進み、2060年には65歳以上の人口が全体の人口の40%以上を占める予測がされています。

その結果、労働力人口は今後急激に減少していく事になります。

一人当たりの生産性をアップするか、労働力を海外から移民として確保していくか、若しくは国内生産性アップの起爆剤となるイノベーションが出てくるか、いろいろな方法論が検討され実施に向けて動いておりますが、急激な人口減少に対抗して日本国内経済を、第二次世界大戦後から現在までのように継続的に成長させていく事は容易ではありません。

人口が減少しても均衡した経済、スローダウンしながらも国民一人当たりの所得水準を維持する経済に移行していく必要があります。

オリンピックと不動産市場動向のまとめ

56年ぶりに同開催地で行われる東京オリンピックは、日本の国内景気に強い特需期待感を与えています。

湾岸エリアの不動産物件はオリンピック特需期待により海外投資家の爆買いも入っています。

この高揚感が東京オリンピック開催年の2020年まで持つのかどうか、オリンピック開催後もオリンピック沿線開発効果により不動産は高値を保つかどうか意見が分かれる所です。

前回の東京オリンピック後はどうだったのか?

前回の東京オリンピック開催後には一旦景気は落ち込みました。

又、2012年のロンドンオリンピック後のイギリスの経済の落ち込みを覚えている人もいるでしょう。

今回のオリンピック後も価格が下がるのか?

今回の東京オリンピック前後の国内不動産市場動向には、日本の国内環境の変化が重なって来ます。

つまり、前回の東京オリンピックや、2012年のロンドンオリンピック時の状況とは異なるということです。
では、現状の日本はというと、日本の人口は今後減少していきますし、総世帯数も2019年をピークに減少して行きます。

不動産空室率は20%を超えて来ていると言う数字も出て来ており、さらに物件の維持管理状態、周辺環境の変化によっては空室化の激しい不動産が増えて来ているのが今の本当の国内不動産の実情です。

オリンピック特需期待による海外投資家の爆買いは2013年、2014年頃が最も多く、不動産売却時の税金は5年以内であれば30%の高税率を取られますが、5年経過後である2018年頃より今までのキャピタルゲイン分の利益を確保して高税率も適用されない状況にある投資家は売却機会を狙う時期にあります。

このようなことから、オリンピック前後でいきなり下落するかどうかは分かりませんが、今にも価格が下落していくという要因は十分にあるようです。

やはり不動産は金融との関わりが強い

投資環境としても、アベノミクスによる大胆な金融緩和により、円安となり、その結果、輸出に強い国内企業の競争力が高まり国内経済市場は拡大して来ましたが。

 

いつまでも金融緩和を続けていく事には無理があります。

 

実際、アメリカ、ヨーロッパは段階的に金利を引き上げて来ています。

日本も金利が上がれば不動産価格にも影響が出ると考えられます。

 

そして、現状の金融緩和がいつまで続くのかがポイントですが、長期間続けることはできないだろうとの見方が強いです。

オリンピックは価格下落の要因のひとつ。

国内不動産の環境としては総世帯数の減少による根本的な需要の減少。

金融緩和政策の段階的終了による金利上昇等、国内不動産の基本的なポテンシャルは今後弱含みとなっていきます。

 

そして今回の東京オリンピック特需を狙った海外投資家は今現在、高値にて売り抜ける状況にある為、相対的に実際の価格よりも期待感による高値をつけている国内不動産市場は、アベノミクスによる大胆な金融緩和政策の終了、2019年10月の消費税のアップ、又は、アメリカ、中国の貿易戦争等地政学リスクにより、東京オリンピックの開催前に景気後退感により失速する可能性があります。

結局は場所によって今後の価格推移が変わる

いずれにしましても、これからの国内不動産市場は各々の不動産の特性により価格に大きな差が出るようになります。

駅から近いから、道路付等の敷地条件がいいからと言った条件ももちろんですが、今後は極端に人口の減るエリア、人口が減らないエリアと二極化していくので今まで以上に外部周辺環境の変化を吟味した投資戦略が必要となります。

 

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