今話題のホームステージングって知っていますか
ホームステージングという言葉を聞いたことはありますか?
直訳すると「家の演出」になります。
よく似た概念でインテリアコーディネーターがありますが、何が違うのでしょうか?
不動産売買の場でどのように活用されるかを見ていきましょう。
ホームステージングとは
ホームステージングはアメリカで発祥した概念です。
不動産を高く、早く売却するための工夫として用いられました。
自宅を売却するとき、できるだけ高く売りたいと思うのが通常ですよね?
そのときに役立つのがホームステージングです。
目的は「買手にとっての物件の印象を良くする」ことです。
不動産はそれぞれ魅力を持っているのですが、画面越しに見た写真だけや、一度の内覧だけではなかなか伝わりづらいものです。
そこで、買手の方により生活したときのイメージを持ってもらうために、綺麗に掃除をしたりインテリアをコーディネートしたりするホームステージングが始められました。
アメリカでは当たり前になっているホームステージングで、日本でもここ数年で徐々に広まってきています。
不動産市場ではどのように利用されているのか?
不動産においては、賃貸と売買それぞれの場で活用され始めています。
賃貸の場合は、より早く入居付けをするために、入居者に物件の魅力を伝える手段としてホームステージングが利用されています。
売買では、前述の通り早く、高く売却するための施策の一つとして利用されています。
当社でもホームステージングを行う機会がありますが、最も顕著な例は、賃貸アパートのステージングでした。
築20年程度経過するアパートで、2年くらいの間、6部屋中1部屋しか入居がついていない状態でした。
オーナーさんから相談をいただき、ステージングを行って募集活動を再開すると2週間で一件お申込みが入り、その後4ヶ月でなんと満室になりました。
すべての物件がそこまではっきりと効果が出るわけではありませんが、ステージング自体はそこまで費用をかけずに行うことができるので、不動産の売却をお考えの方にはお勧めです。
インテリアコーディネートとの違いは
インテリアコーディネートは、その名のとおりコーディネートすることが目的です。
ホームステージングはコーディネートも行いますが、それのみに留まりません。
例えば買手に好印象を与えるために掃除をしたり、内覧時の好感度を高めるために香りの演出も行います。
演出ですので、見た感じだけではなく、香りや音楽など総合的にアピールをするのが特徴です。
ホームステージングには資格がある
ホームステージングを行うプロは「ホームステージャー」と呼ばれ、民間の資格があります。
最近ではホームステージングの需要が増えたため、ホームステージング専門の企業などもよく見かけるようになりました。
ただ、ホームステージングを行うことに資格が必要というわけではありませんので、一般の方でも自分で勉強をして実践することができます。
ホームステージングの効果は?
ホームステージングはどのようなものか理解できましたか?
次は、ホームステージングを行うことでどのようなメリットがあるかを見ていきましょう。
高く売却できる
一番のメリットはやはり高く売却できることではないでしょうか?
買手さんは、まず物件の写真を一番最初に見ます。
そこで印象が良ければもう少し詳しく見ますが、気に入らなければすぐに違う物件のページへ行ってしまいます。
まずは写真の第一印象を良くして、少しでも多くの人にあなたの物件の魅力を伝えるチャンスを掴むことが重要です。
とある調査では、ホームステージングにより販売価格が当初査定額より平均して23万円高くなったとの結果が出ています。
もちろん、要因は様々ありますのでホームステージングを行ったから高く売れたとは断定できませんが、少なくとも行ったほうが高く売れる可能性は上がると考えていいと思います。
早く売却できる
早く売却が実現できることも、ホームステージングのメリットです。
価格の件と同様に、売却期間の調査でもステージングを行ったほうが早く売却できているという結果が出ています。
住みながら売却の場合も効果的
住み替えなどの場合、ほとんどの方は住んだままの状態で売りに出すのではないでしょうか?
売出しに使う写真が生活感が溢れているものばかりで、買手さんが窮屈さを感じるようなものであれば、その物件に興味を持つ人も少なくなる可能性があります。
特に住みながら売却をする場合、生活の場をいきなり撤去するわけにはいきませんので、写真撮影や内覧時の工夫が少し難しいのです。
そんなときでも、ホームステージングのノウハウを理解しておけば、住みながらでも効果的に売り出しを行うことができ、結果的に高価格、早期の売却に繋がります。
ホームステージングを行う流れ
では、どのような流れでホームステージングを行えばよいのでしょうか?
実際に行う場合の流れを見ていきましょう。
片付け
まずは家の中の片付けを行います。
目的は買手の印象を良くすることです。
あなたが好きな家具や小物が、買手の好みに合うかどうかも考えなければいけません。
できる限りきれいに見えるように片付けを行っていきます。
不要で捨てられるものは捨ててしまいますが、なかなか捨てづらいというものもあると思います。
全部捨てる必要はありませんので、ダンボールなどにきれいにまとめて、整理整頓をすることから始めましょう。
掃除
片付けが終わったら掃除をします。
掃除の基本は上にあるものから掃除をして、最後に床を掃除します。
水回りや家具の隙間など、買手さんが内見したときに目に入りそうなところは、清潔にしましょう。
汚れがあるからといって力を入れて磨きすぎたりすると、キズがつく可能性もあります。
丁寧に掃除するように気をつけてください。
ペルソナ(購入候補者)設定
ペルソナとは、ここでは「理想的な購入者像」のことです。
1LDKの物件なら、単身者か2人家族の方が対象になると思います。
4LDKの物件ならば、子どもも2~3人いる家族が対象になってくるのではないでしょうか?
「その物件を買うのはどんな人か?」ということを想像しペルソナを決めます。
あなたがペルソナに設定した人の年齢や職業、好みはどのようなものでしょうか?
その人が好むようなテイストのお部屋にステージングをしていくために、まずは「誰に対して売却活動をするか」を設定することが重要です。
ステージングのプランニング
ペルソナが決まったら、ステージングのプランを決めます。
ベッドやソファをまるごと入れ替える必要はありません。
小物や家具の配置を変えるだけでも、印象は十分変わります。
予算を設定して、優先順位を決めて取り組んでいきいましょう。
ステージング
プランニングが終わったら実際にステージングを行います。
小物などを配置したら買手さんを想像してもう一度チェックしていきましょう。
写真を撮影してチェックしてみることも効果的です。
内覧迎え入れの準備
内覧が決まったら、迎え入れる準備をしておきましょう。
特に水回りなどはもう一度綺麗にして、しっかりと清潔にしておくことが大事です。
住んでいると気づかない生活臭もありますので、内覧直前にお香を使ったりすることも効果的です。
ステージングを利用したいときはどうする?
自分でやるのはちょっと自信がないからプロに依頼したいと考えた場合はどうすればいいでしょうか?
不動産の売却の場合はいくつかパターンがあります。
自分でホームステージング専門の会社に依頼する
ホームステージングをGoogleなどで検索すると、委託できる企業がたくさんヒットします。
そのような会社に依頼することも選択肢の一つです。
専門で行っているだけにクオリティは高いと考えられますが、単価は高くなる可能性が高いです。
内容にもよりますが、30万円以上はかかると考えた方がいいかもしれません。
そのため、資金に余裕があるという方にはおすすめです。
ステージングのサービスがある不動産会社にお願いする
ホームステージングを行ってくれる不動産会社もあります。
全体としてはまだ扱っている会社は一部で、扱っていても基本的には外部委託です。
そのため、自分で専門の会社に委託する場合と同じように費用が発生することもあります。
ホームステージング可能とうたっている会社はありますが、実際にサービス内容がどのようなものかは確認が必要です。
代々木不動産のホームステージング
代々木不動産でもホームステージングを行うことができます。
ホームステージャーの資格を持っているスタッフがおり、専門的な知見のもとでステージングを行います。
売却をご依頼いただいたお客様には、無料にてホームステージングのサービスを行っております。(規定あり)
高く、早く不動産を売却したい場合は代々木不動産にご相談ください。